私は生活防衛資金として1〜2年分の資金を確保し、インデックス投資(オルカンとS&P500)をNISAとiDeCoを活用して行い、残りを普通預金と個人向け国債変動金利10年満期に投資しています。
投資を始める際、誰もが気になるのが「リスク」についてです。リスク許容度とは、自分がどれだけのリスクを取ることができるか、またそのリスクに対してどの程度心理的な負担を感じるかということを指します。投資にはさまざまなリスクが伴いますが、そのリスクを自分が受け入れられるかどうかを知ることが、長期的に安定した投資を続けるための重要な鍵となります。
私たちはそれぞれ異なるリスク許容度を持っています。それは年齢や収入、家族構成などの経済的な要因だけでなく、性格や感情に基づくものでもあります。自分のリスク許容度を理解することは、自分に合った投資戦略を選ぶための第一歩です。
投資のリスク許容度とは?
リスク許容度の要因
リスク許容度を考える際に影響する要因は主に以下のようなものです:
- 年齢と投資期間
若いほど、投資期間が長いためリスクを取る余地が大きくなります。例えば、30代の人であれば、多少の市場の変動に耐えられる余裕があり、リスクの高い投資を選んでも、その後のリカバリーのチャンスがあると言えます。一方、定年が近い人は、資産を守ることが重要になるため、リスクを抑えた投資を好む傾向があります。 - 経済状況と収入の安定性
毎月の収入が安定している場合や、十分な緊急資金がある場合、リスクの高い投資を選択することに対する不安が減少します。逆に収入が不安定であったり、緊急の出費に備える貯蓄が少ない場合、リスクを取ることは大きなストレスとなるでしょう。 - 投資の目標と時間軸
投資の目的もリスク許容度に影響します。例えば、子どもの教育資金を5年以内に準備する必要がある場合は、リスクを抑えた投資が適していますが、老後資金を30年かけて積み立てるのであれば、短期的な変動を許容し、よりリターンを期待できる資産に一定の金額を投資することも可能です。
リスク許容度と一つの考え方
リスク許容度を考える上で、具体的な金額を単位にする方法があります。例えば「360万円」を基準に考えるという方法です。360万円とは何かと言うと、「老後の生活費として毎月1万円に相当する額」です。65歳で退職してから亡くなるまでを30年と想定すると、30年は360ヶ月に相当します。このため、360万円は毎月の生活費1万円分となります。
この考え方を使えば、例えば投資した金額の3分の1を損した場合、老後の生活費から1万円がなくなるという計算になります。このように、具体的な生活費の金額としてリスクを捉えることで、自分がどれだけのリスクを取る覚悟があるかをより明確に考えることができます。
1年後の想定ケースを考慮したリスク許容度の把握
リスク許容度を正確に知るためには、まず自己分析を行うことが重要です。また、1年後の想定ケースを考慮することも有用です。例えば、投資した金額の3分の1が損失するリスクを取る覚悟があるかどうかを考えてみましょう。さらに、長期的な投資リターンを年率4%と仮定し、そのリスクを取る価値があると判断できるかがポイントです。以下のステップを参考にしてみてください。
- 感情的な反応をチェックする
株価が下落したときにどのように感じるかを考えてみましょう。もし、10%の下落で夜も眠れなくなるようであれば、リスク許容度は低めと言えます。一方で、市場の変動を「一時的なもの」と冷静に捉えられるのであれば、より高いリスクを許容できる可能性があります。 - 質問表やシミュレーションを利用する
多くの金融機関や投資サイトでは、リスク許容度をチェックするための質問表が用意されています。これらを活用して、数値的に自分のリスク許容度を把握することが有効です。また、仮想の投資シミュレーションを試してみることで、リスクに対する自分の反応を具体的に知ることができます。
全国銀行協会のあなたのリスク許容度の質問票↓
MUFGのつみたて投資シミュレーション↓
- ライフプランを考慮する
今後のライフイベントや目標に応じて、どれくらいのリスクを取るべきかを検討しましょう。結婚、子どもの誕生、住宅購入など、人生には多くのイベントがあります。これらのイベントに対して、どれくらいの金額を投資し、どのように備えたいかを考えることが重要です。また、1年後に投資金額の3分の1を失う可能性があるケースを想定した上で、リスクに資産のどのくらいを投じるかを検討することが大切です。長期的には、年率4%のリターンを目指すことを前提に、適切なリスクの取り方が見えてくるでしょう。
金融庁のライフシュミレーション↓
投資は「やらなければいけないもの」ではない
人は、投資をしなくても幸せな人生を送ることができます。投資は「やらなければいけないもの」ではなく、「やると有利だと思った人がやるもの」です。自分のリスク許容度を理解し、投資の選択が自分にとって本当に必要かどうかを考えることが重要です。その上で、投資をすることが自分にとって有益だと感じたなら、無理のない範囲で取り組むことが望ましいでしょう。
まとめ
リスク許容度を理解することは、投資において非常に大切です。自分のリスク許容度に合わない投資を続けると、不安やストレスが募り、最悪の場合、パニックになって資産を損ねるような行動をとってしまうことがあります。自分に合ったリスクを取り、無理なく続けられる金額での投資を選ぶことで、長期的に安定した資産形成が可能になります。
投資を成功させるためには、自分をよく知ることがまず第一です。リスク許容度を正しく理解し、それに基づいた投資を行うことで、将来に向けた豊かな生活を築いていきましょう。
- リスク許容度とは:投資でどれだけリスクを受け入れられるかの指標。
- 影響要因:年齢、収入の安定性、投資期間、性格など。
- 具体例:老後生活費を基準にリスクを可視化する方法が効果的。
- 自己分析:株価下落への反応やシミュレーションで確認。
- 無理のない投資:自分に合ったスタイルで長期的に資産形成を目指す。
おまけトーク
ぼくが投資を始めたきっかけは「年金2000万円問題」💰。
投資シミュレーションで65歳時に2000万円以上あればOK👌くらいの気持ちで積立額を決定。
最初は少額スタートで、損しても痛くない範囲だったから気楽に続けられた🎯。
んじゃ、またねー!